検査技師が解説するALTとは?
こんばんはラボです。昨日は東日本大震災から8年目の日でした。僕たち医療関係者は震災が起きた時に何ができるのかを常々考えています。過去の震災を参考に予行演習を行い、将来震災が起きた時には最速で最善の医療を皆さんに提供できたらなと思います。
それでは今回は前回のASTと関連の強いALTという項目について解説していきます。
ALTとは
アラニンアミノトランスフェラーゼの略で、GPTという名前で検査値が記載されていることもあります。そして前回解説したASTと同様で体内ので作用する酵素の一つです。しかし、ASTとは違い肝臓に多く含まれ、肝臓に障害があると血液中に漏出してきます。ALTもAST同様に肝機能検査の項目として健康診断等で測定されます。
基準値
5~40IU/I
生理的変動
飲酒や過食により肝臓に負担がかかり肝臓の組織が障害され上昇します
異常値となる原因
基準値よりも上昇する原因
肝炎や肝癌など肝臓の病気、胆石や胆嚢癌など胆道系の病気などで肝臓の組織に障害が起こると上昇します。
*ASTと比べて肝臓障害に対して特異的に上昇します*
異常値になったら
ALTは肝臓に障害が起きた時に上昇します。過度な飲酒や暴飲暴食は肝臓に負担をかけるためALTの上昇の原因となりますので注意しましょう。さらに医療機関を受診し、他の血液検査や超音波検査、CT検査などで肝臓に病気がないかどうかを検査してください。
まとめ
今回は肝臓の異常を評価するALTという項目について解説しました。血液検査の結果ASTとALTが共に上昇しているときは肝臓に何らかの障害が起きている可能性が高いです。放置せずに医療機関を受診してください。