ラボの検査教室

病院で臨床検査技師として働くラボが検査結果について解説していきます

臨床検査技師になるための大学生活体験談 〜パート②〜

こんにちはラボです。今回は前回の大学生活の体験談を引き続き書いていきます。

まずは前回の続きで3年生の話です。

 

大学3年生

・授業

大学の講義も3年生になるとほとんどが専門科目です。専門科目の単位は国家試験を受験するために必要となるので、落とすことがそのまま留年に繋がります。そのためテストの時は留年にならないために夜遅くまで必死に勉強をしたのを覚えています。そして学内実習が増えてきます。3年の実習は2年生の時にした理科の実験の様な実習から実際の検査を体験する実習まで幅広い実習がありました。そして中でも僕が嫌だったのは採血の実習です。学生同士が採血し合うなんとも恐ろしい実習です。僕は採血の時に手が震えてしまうので、とても苦手で辛い実習でした。

さらに3年生になると学外での実習も登場してきます。学外の実習とは病院や検査センター、検診センターでの実習です。実際の現場を体験させてもらうもので、将来こんな仕事をするんだと実感できる体験です。実際に診療につながる現場での実習のため緊張感があり、大変貴重な体験でした。

・大学生活

3年生では授業が忙しくなり、日常生活で遊びやバイトをする余裕はなくなってきます。この頃は実習のレポートや勉強を夜遅くまでしていた記憶しかありません。今から思うと4年間で1番忙しい1年だったと思います。

 

 

大学4年生

・授業

4年生になると講義がほとんどなくなります。学内および学外実習が授業のメインです。特に病院での実習は期間も数ヶ月と長く、実習のレポートも時間がかかるためとても大変でした。

さらにそれらの実習のなかで卒業論文の作成を行わなければなりません。論文の題材を決定し、論文作成のための実験を行い、論文を作成します。僕の場合は比較的早く3ヶ月程度で完成したかなと思います。やや適当に完成させた気もしますが…

そして病院での実習や卒業論文が終わると国家試験の対策を行います。臨床検査技師の国家試験は2月にあるので10月や11月くらいから勉強をはじめていきます。4年間の大学生活も国家試験に合格しなければ台無しです。そのため勉強にも熱が入り、みんな真剣で1日に8、9時間程度の勉強を3ヶ月くらい続けました。また国家試験に不合格になってしまうと、内定をもらっている就職も白紙に戻ってしまいます。時にはバイトのような形で次の国家試験まで雇ってもらえる場合もありますが、白紙になってしまうことが多いと思います。このように国家試験の合否が就職に直結するのでみんな真剣なのです。

 

・日常生活

4年生では夏頃に就職活動を頻繁に行います。僕の場合は遠方の大学に進学し、地元の病院に就職を目指していたので就職試験のたびに地元に帰省しなければならず大変でした。5月、6月くらいに就職試験を行う施設が多く、この頃は月に2回は帰省していたため授業も何回か休みました。みなさんは進学先を選ぶ時に就職するときのことも視野に入れるといいかもしれませんよ。

4年生では実習や就職、卒業論文など大事なことがたくさんありますが。学祭や友達との遊びなどプライベートなことも大学生活では最後の1年になります。悔いの残らないように楽しむことも大事なことだと僕は思います。

 

今回も僕が国家試験の時に使用した参考書を紹介しておきます。皆さんもよければ使ってみてください。

 

 
臨床検査技師国家試験問題注解 2019年版

 

まとめ

医療系大学の多くは卒業後の進路がある程度決まってしまいます。そのため進学前にしっかりと考えて進学先を選択することが大事です。大学での講義や実習内容は目的とする資格に関連するものしかありません。そのため興味がなかったり、好きではない分野だと4年間の授業がとても大変です。ただ卒業後の進路が病院や検査センターなど医療機関しかないのかというとそうではありませんので、進学して想像と違うと感じても諦めることはありません。例えば一般企業にも就職できますし、医療関連の企業へ就職する道もあります。また、大学講師や研究者として生きていく道もあります。なので入学後にその道が自分には合っていないかもと感じても、そこで少し頑張って自分の道を探せばいいんではないかと思います。

逆に医療系の職業は資格が必要なものがほとんどです。社会人になってから医療関係の仕事をやってみたいなと思っても大学生からスタートしないといけません。本当にしてみたければ大学生から始めればいいんですが、道のりは長いです。そのため将来やってみたいと思っている高校生は思い切って飛び込んでみるのもいいと僕は思います。進学先を迷っている高校生は今回書かせてもらった記事を参考に将来を考えてみてください。少しでもお役に立てたら嬉しいです。

僕が前回書いた臨床検査技師の就職先を紹介したブログも参考にしてみてください。

 

www.labo-seven.com